最近の読書録
9月〜つい最近の読書録をば。
色々ネタバレが酷い可能性があるのと長いので続きを読む記法で。
「ABCの殺人」、「アクロイド殺し」、「オリエント急行の殺人」
隔週ペースでクリスティを読もうと決心したのが先月ですので、順調に三冊来てます。しかし次に何を読もうか悩む。「そして誰もいなくなった」は1〜2年前読んでますし。軽めのが良いのですが。
- 作者: アガサ・クリスティー,堀内静子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/11/11
- メディア: 文庫
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- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,羽田詩津子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/12/01
- メディア: 文庫
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それはともかく、日本の小説だと「黒猫の三角(asin:406273480X)」なんかがこれに近いよ、とだけ書いておく(こっちのがもっと極端だけど)。
- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,中村能三
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 文庫
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「太陽の塔」
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 文庫
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作品の舞台は京都市左京区というか百万遍というかぶっちゃけて言えば京大。そもそも作者が京大OBなので、まあそのあたりのネタが目白押しなわけです。ちなみに一番ツボにはまったのはこの辺。
「もし精神が位置エネルギーを持つとしたら、落下するときにはエネルギーを放出するはずだ。それを利用できればなあ」
我々は人類を救うことになる絶大なエネルギーを想った。挫折、失恋、死に至る病、あらゆる苦悩がエネルギーに変換され、自動車を走らせ、飛行機を飛ばし、インターネットは繋ぎ放題、アイドルビデオは見放題となる。これほど素晴らしい未来はない。そうなれば井戸のように過剰な苦悩を抱える者が人類の救世主として人類の救世主として脚光を浴び、暑苦しいポジティブ人間はまとめてお払い箱である。彼の時代が来るのだ。
「僕はまずそのエネルギーをつかって、鴨川に座ってる男女を焼き払います」
腹筋が痛い。電車の中で読むと酷い目に遭います(といいつつ電車の中で読破しましたが)。
文庫版の太陽の塔は非常にお手ごろな値段なので試金石として読んでみると良いと思います、というのも森見氏の作品は作風(文体、話の書き方)が非常に独特なので、合わない人もいるでしょうから。筒井康隆が許容できるなら大丈夫だと思いますが。ちなみに森見氏ははてなで日記も書かれているようですのでそちらも参考に。
森見氏は農学研究科卒ということで同作ではそっちの方が舞台でしたが、今後桂キャンパスを舞台にした作品を書く工学部出身の作家とかが出てこないかなあ。電気電子出身のミステリ作家ならいるけど桂移転前の卒業生ですし。