読書録2009-#2

そういえば今年の目標とか何も立ててないなあ。読書の方針としては「古いもの」志向(本自体の書かれた年代が古い or 記述対象が古い)で行こうかとアバウトに考えていますが、何から手をつけるべきか今一定まらない。
それはともかく最近の読書録。

お約束の第4巻。NF編(原作では3番目のエピソード)が終了。その直後の話と併せるとこれで最終巻のような匂いがプンプンするのですが、次の巻が最終ですよね…?
ファインマンさん最後の冒険 (岩波現代文庫)

ファインマンさん最後の冒険 (岩波現代文庫)

「ご冗談でしょう、〜」や「困ります、〜」等の説話集とは一風違い、晩年のファインマンが著者のラルフ・レイトンらとトゥーバ行きを企てあれこれした一部始終を中心に、著者視点で死期の近づいたファインマンを描いた一冊。時期が重なっているために「困ります、〜」で述べられていたロケットのOリングの話も別角度から語られる。実は著者のラルフ・レイトンは前述の説話集の著者でもあり(岩波現代文庫ではファインマン著となっているが)、いずれもファインマンが著者に語った逸話をまとめたという形式になっている(ちなみに「ファインマン物理学」の編者の一人であるロバート・B・レイトン教授の息子でもある)。読んでいるとファインマン自身は著者ほどトゥーバ行きに情熱を注いでいるようには見えなくて、著者のみが異様なほど執着しているように見える。冷戦真っ只中だったためにトゥーバへ行く有効な術がないまま時間が過ぎ、それと並行して数回の癌の手術を経て弱っていくファインマンの姿が痛ましい。ただ、物語として読んだとき、話の展開に起伏がなく淡々としているのでお世辞にも読みやすいとは言い難く、個人的には他の説話集と比べると評価はやや下。
岩波現代文庫からは現在のところファインマン関係の本は7冊出ているが、いずれは「ファインマンさんの愉快な人生」や「ファインマンさんは超天才」なども文庫化するのだろうか(というか早く文庫化しろと言いたい)。


以下、積み本。
宇宙創成(上) (新潮文庫)

宇宙創成(上) (新潮文庫)

宇宙創成(下) (新潮文庫)

宇宙創成(下) (新潮文庫)

ビッグバン宇宙論売ってねえと思ったら改題してましたの巻。フェルマーの最終定理、暗号解読で有名なサイモン・シンの第3作。
罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

積み罪と罰。何となくこの辺に手を出してみようかと思い買ってみた。
2月は関西出張が2件入っているので、新幹線中etcで消化予定。