「ガリレオの指」読書録#3

3章「エネルギー―収支勘定の通貨」と5章「原子―物質の還元」を読了。
5章に電子軌道についてのこのような記述が。

sは「spherical(球状)」の頭文字と考えると便利で覚えやすいが、実はもっと専門的な理由で決まっており、水素原子のスペクトル線の「sharpness(シャープさ:振動数の幅が非常に狭いこと)」のsを表している。
(p.182)

これらの名の由来は、とうに忘れ去られ、今ではどうでもよくなっているスペクトルの特徴にある。軌道の電子にかかわるスペクトル線が、中心的(principal)であるか、ぼやけている(diffuse)か、ある曖昧な理由によって基本的(fundamental)かによって、それぞれp、d、fとなっているのである。
(p.185)

し、知らなかった……。化学を飯の種にしている人間として恥ずかしい(アトキンスが述べているように「どうでもいい」ことではあるのですが)。
ちなみにこのことはWikipedia英語版にはきちんと書かれている模様。