読書録@200609 #2

最近読んだものをば。

彼女はたぶん魔法を使う (創元推理文庫)

彼女はたぶん魔法を使う (創元推理文庫)

ハードボイルド調ミステリ、というかミステリ風ハードボイルド。あんまり好きなジャンルではないですけどねハードボイルドって。推理の壮大な外しっぷりには笑った。警察は有能ですね。


夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

以前読んだ春期限定いちごタルト事件の続き。<小佐内スイーツセレクション・夏>の為にひたすら小鳩くんを引きずり回す計算高いヒロイン小佐内さん。てゆーか計算高すぎて怖いです…とか思ってたら、リミッターが外れて獣性剥き出しで大暴走。まさかこういう展開になるとは。


さよなら妖精 (創元推理文庫)

さよなら妖精 (創元推理文庫)

こちらはシリーズ物でない単発作品。
時は1991年、異国ユーゴスラヴィアから来た少女マーヤと、主人公たちとの交流。2ヶ月の後、やがて彼女は自分の故郷へと帰って行くが、主人公たちは連絡先を知らされない。1年後、主人公たちは当時の日記を元に(マメですね)、会話の断片から彼女の居場所を推理するが…という内容。
まあタイトルから結末は何となく予想はできるだろうが、本題はそこにあるわけではない。読後は何とも言えない虚脱感というか喪失感に包まれる一冊。「夏季限定(略)」の直後に読んだせいでダメージが大きかった…。春期限定→夏季限定→さよなら妖精 のコンボは危険すぎる。未読の人は適度に間隔を空けて読むことを推奨。
あと、英文題が非常に秀逸。


日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)

日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)

まあ今更だが。
表題作「日本以外全部沈没」のほかに「あるいは酒でいっぱいの海」「ヒノマル酒場」「パチンコ必勝原理」「日本列島七曲り」「新宿祭」「農協月に行く」「人類の大不調和」「アフリカの爆弾」「黄金の家」「ワイド仇討」を収録。
日本以外全部沈没」は期待していたほどは…という感じか。まあパロディだから、ネタ元を知らないとあまり面白さが分からないのだろうなあ…。
個人的には「ヒノマル酒場」と「ワイド仇討」がツボ。「農協月に行く」「アフリカの爆弾」もナイス。この4作だけで値段分の価値は確実に有る(と個人的には思うのだが)。