永夜抄を"証明"してみる

七月って言ったらアレですよ、七夕。七夕って言えば竹。ということで高田氏の「QED 竹取伝説」を読んでみた。え?東方永夜抄?関係ないですよ多分。

QED 竹取伝説 (講談社文庫)

QED 竹取伝説 (講談社文庫)

嘘ですごめんなさい。いや読んだというのは本当で、永夜抄絡みというのが動機の半分。まあQEDシリーズは初めて読むわけではないし、何となくタイミングが良かったという感じで。
この際なので簡単にレビューをば。自分は「千葉千波の事件日記シリーズ」を3作目まで読んでからQEDシリーズを読み始めたのだが、前者のシリーズは"パズル"を話の骨格に据えてそれに合わせて無理矢理に(勿論良い意味でだが)話を展開させるという歪な構造となっている。後者のシリーズは、まあ一寸風変わりな歴史ミステリーなんだろうなあと思って読んでみたらこっちも"パズル"でしたというのが見も蓋も無い感想。こちらは"歴史"の話題を符号化(パズル化)し、それに合わせてメインの事件を無理矢理に(勿論良い意味で)設定し、両者の謎の根底を同次元に持ってくる、という手法になっている。

んで本編の"竹取物語"の解釈から関連する話題を引っ張ってくると(解釈の真偽は置いておくとして)、

  • "蓬莱の玉の枝"を取って来るよう言われた庫持皇子は藤原不比等(=藤原鎌足の息子)がモデル
  • 薬師のルーツは出雲国="因幡"
  • 竹→笹=砂砂=製鉄、精錬="水銀"
  • かぐや姫=棚機津女(=織姫)=蜘蛛(ささがに)姫→"蜘蛛"(∵水銀鉱脈探査技師=蜘蛛)

とか。後は「蓬莱の玉の枝=優曇華の花」とか「5つの難題=五行思想(木火土金水)と関連(あまり関係ないが)」とか「徐福=蓬莱の薬(不死の薬)を探しに来た中国人のオッサン」など(まあこの辺はどうでもいいなあ)。
リファレンスを読んでないので一般的な解釈はどうなのか分からないが、断片的に色々とキーワードが出てくる。この辺りもうちっと専門的に穿ってみたら面白いかも(まあその辺の考察・検証は既に方々でされてるんだろうけど)。